ベントラーベントラー 最終巻(1~3)までの感想

書こうか迷ったが書く

ジャンルはハードSFコメディ・・・でいいのだろうか うまい言葉が思いつかない
異星人が当たり前の様に暮らしている未来の地球で、様々な異星人がらみの今の地球人の技術力ではよくわからないトラブルの対応をする機関、首都圏民営警察・外星警備課所属(以下外星課)の主人公が、割と適当な感じでトラブルを解決していく話である 
オムニバス形式の物語構成となっている

民営の警察があったり、異星人と共存していたりなんかする未来感溢れる地球だが技術力的には今我々が暮らす地球と大差はないので、トラブルを解決するといっても基本的に自分たち人間の力のみでは解決することはできない
故に必然的に地球在住の異星人の力を借りることになるのだが、その異星人の力を借りるという行為を外星課では"ベントラーベントラー" と呼んでいる 

"地球外より侵入した生物および漂着物に対する処遇を在地球外生物に仰げ"という意味らしいが、作中では主にクタムという主人公の事"が"お気に入り(主人公はむしろクタムさんのことは嫌い)の異星人の力しか借りていないので、"地球外より侵入した生物及び漂着物に対する処遇をクタムに仰げ"という意味だといっても過言ではないかもしれない
クタムさんはよく呼んでもないのに出没するぐらいに主人公の事が大好きであるが、その理由を彼は自分たちに対して素で接してくれるからと言っていた・・・どんなに文明が発達しても友人関係の基本は変わらないという事だろうか

作中では様々なトラブルが発生するが一貫しているのは、深刻な事態のはずなのに、誰もが大して深刻だととらえていない(様に見える)という点 最終話のみ例外だが
例を挙げると、異星人の手によって娘のクローンが生まれてしまったが、それを軽く受け止め新しい家族として共に暮らすと決めた話とか、あることが原因で東京湾付近が低重力になった際に野次馬がお祭り騒ぎをしだしたりした話・・・とか
・・・後者は俺も野次馬根性丸出しで参加してしまいそうではある
おいおいそんなんでいいの?みたいなゆるい雰囲気が好きな人は一つ一つの話の面白さも相まって、多分3巻をだらだらっと一辺に読んでしまうだろう

あとは俺にはよくわからないが、かなり科学考証(SF考証というのかも)に力を入れているっぽいので、そういうのが好きな人にもオススメできる

最終話が急展開過ぎて若干焦ったが、オチはとっても綺麗で読んでよかったと思える出来だった
恐らくこの最終話はかなり前から考えられていた話であったのだろう
そう思わされるぐらいに綺麗なオチだった

SF作品が読みたいけど、長くて複雑なのは嫌という我儘な人にピッタリの作品であると思います

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